長時間フライトの負担
海外旅行は、現地に着いてから始まるようで、実際は移動の時点からもう始まっています。
なんだかずっとだるい。
頭が重い。足がむくむ。
長時間フライトのあとに、そんな感じで、いまいち本調子じゃないことってありますよね。
私自身、10時間を超えるフライトを何度も経験してきて思うのは、機内ではいかに小さな工夫で体を守るかということです。
飛行機の中は、地上とまったく同じ環境ではありません。
空気は乾きやすく、長く座り続けることになり、眠りも浅くなりがちです。長時間同じ姿勢が続いたり、水分不足が重なったりすると、いわゆるエコノミークラス症候群の一因になることもあります。
ここでは、長時間フライトで体調を崩しにくくするために、機内で意識しておきたいことを5つに分けてまとめます。
水分をとる
いちばん取り入れやすいのが、水分補給です。
機内は思っている以上に乾きやすく、気づかないうちに喉や鼻が乾いたり、頭が重く感じたりすることがあります。
ポイントは、のどが渇く前に少しずつ飲むこと。長い移動では、少量ずつこまめに水分をとることが大切とされています。
このとき気を付けたいのは、コーヒーやアルコールばかりになると、余計に口が乾いたり、眠りにくくなったりすることです。特に長時間フライトでは飲みすぎないように意識しておきましょう。アルコールを控えることも、予防のひとつになります。
保安検査の前に買った飲み物は持ち込めないことが多いので、必要なら通過後に水やカフェインの少ないお茶などを買うとよいと思います。
もし買いそびれても、機内で客室乗務員さんにお願いすれば水をもらえることが多いです。
少し動く
長時間ずっと座っていると、足がむくんだり、おもったるくなったりします。
長い移動では、ときどき足を動かしたり、歩けるタイミングで少し歩いたりすることが大事です。かかとを上げ下げしたり、ふくらはぎを揉みほぐすことも対策になります。
- 2〜3時間に一度は立ってみる
- トイレに行くついでに少し歩く
- 座席で足首を回す
- かかとの上げ下げをする
- ふくらはぎをマッサージする
このくらいでも違います。
「少し動くだけで変わるのかな」と思うかもしれませんが、到着後の足の重さや疲れ方は案外変わります。
トイレの用事がなくても、通路に出て軽く体を伸ばすくらいはしておきたいです。シートベルトサインが消えているときに、無理のない範囲で動いておくと過ごしやすくなります。
眠る準備をする
長時間フライトでは、眠れるなら眠っておいたほうがあとが楽です。
ただ、機内は思ったより明るく、音もあり、体勢も限られるので、自然に寝やすい環境を作るほうが大事だったりします。
私が使っていて差が出やすいと感じるのは、遮光性の高いアイマスクです。
消灯後でも通路の灯りやモニターの光が気になることがありますし、隣の人の動きで目が覚めることもあります。目に入る刺激を減らすだけでも、少し休みやすくなります。
音が気になる人なら、耳栓も候補です。
私は必須ではありませんが、音に敏感な人にはかなり助けになると思います。
睡眠導入剤は慎重に
睡眠導入剤については、普段から使い慣れているものがあり、医療機関で使い方を確認できているなら、機内で使うこともあります。
ただ、使い慣れていない薬を“フライトのときだけ”試すのはおすすめしません。
思ったより眠れなかったり、逆に効きすぎたりして、到着後まで眠気やぼんやり感が残ることがあります。
「眠らなきゃ」と力が入るほど、かえって休めないこともあります。
機内では、薬で無理に眠ろうとするより、まずは光や音を減らして、眠りやすい環境を整えるほうがお手軽です。
※持病がある方、普段から睡眠薬や不安をやわらげる薬を使っている方は、自己判断で量を変えず、必要なら出発前に相談しておくほうがよいと思います。
乾燥と座り疲れを減らす
10時間を超えるようなフライトだと、腰やお尻がつらくなることがあります。
この不快感だけで、かなり疲れた感じになってしまうこともあります。
私は、空気でふくらませるタイプの小さなクッションを使っています。
大げさな準備ではないですが、座り心地が少し柔らかくなるだけでも、後半のしんどさがマシになります。
乾燥対策として持ち込みやすいのは、次の2つです。
- マスク
- リップクリーム
この2つは荷物になりにくく、機内でも使いやすいです。
喉や唇の乾きが気になる人は、あるだけでかなり違います。
肌の乾燥が気になる人なら、香りの強くない保湿剤を少量持っておくのもありです。周りの人が近いので、香りは控えめなもののほうが無難だと思います。
無理をしない
出発前から体調がいまひとつなのに、予定を優先してそのまま乗る。
旅では、そういうこともあるかもしれません。
でも、体調がよくないときの長時間フライトは、機内や到着後にさらに体調が悪化する可能性があります。
発熱、下痢、息苦しさ、かなりのだるさがあるときは、できるだけ無理に乗ろうとしないほうがよさそうです。飛行機の中は乾燥しやすく気圧も低いので、症状が余計につらく感じる可能性があります。長時間フライトであればなおさらです。
「乗れるかどうか」だけではなく、乗ったあとに大丈夫そうかまで含めて考えておくと安心です。
ダイビング後は時間をあける
ダイビングをした当日のフライトは避けたいところです。
ダイビングのあとにすぐ飛行機に乗ると、気圧の変化で減圧症のリスクが上がることが知られています。
1日程度あけることが一般的かと思いますが、このあたりは潜った回数や深さ、その他の条件で変わることがあります。
旅程を組むときは、事前にショップなどで確認しておきましょう。
持ち物
長時間フライトに持ち込むものは、特別な道具ばかりではありません。
このあたりを入れておくと、かなりストレス軽減になると思います。
- 水分補給用の飲み物
- 遮光性の高いアイマスク
- 耳栓(必要な人)
- マスク
- リップクリーム
- 小さくたためるエアクッション
- いつも使っている頭痛薬や胃薬
「何を持ち込むか」を考えるときは、機内の限られたスペースですぐ取り出せるかを意識しておくと準備しやすいです。
まとめ
長時間フライトの対策は、小さな工夫をすることしかできません。
- 水分をこまめにとる
- 少し動く
- 眠りやすい環境を作る
- 乾燥を防ぐ
- 無理をしない
これだけでも、到着後の体調はかなり変わります。
旅先で元気に動くための準備は、空港に着いてからではなく、機内からもう始まっています。
現地の初日を少しでも楽にするために、自分に合うやり方をひとつずつ確認しておけるとよいと思います。
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